【7】任意後見契約公正証書の作成


1.任意後見制度とは

 

任意後見制度とは、成年後見制度のひとつで、将来の判断能力の低下に備えるための制度です。

 

判断能力があるうちに、支援してもらう人との間で、支援の内容を公正証書で契約しておき、判断能力が低下したときに任意後見監督人選任の申立てを行うことによって、速やかに支援してもらうことができます。

 

任意後見監督人が選ばれるまでの支援者を任意後見受任者、選ばれてからは任意後見人といいます。

 

【任意後見契約の概要】

 

●対象者(判断能力の程度)

 現在の判断能力に問題はないが、将来に備えて契約する方

 

●裁判所に申立できる人

 本人・配偶者・四親等内の親族、任意後見受任者

 

●支援する人

 任意後見人

 

●後見人等への報酬

 契約で定めた額

 

●支援者の同意権・取消権・代理権

 契約で定めた事項についての同意権・代理権(任意後見人には取消権はない)

 

●後見監督人

 必ず選任

 


2.任意後見契約公正証書作成手続きの流れ

 

当事務所に、任意後見契約公正証書の作成をご依頼いただいた場合の、手続きの流れは次のとおりです。

 

【1】ご相談・ご依頼のお申込み「お客様」

 

お電話・FAX・メールにてお申し込みください。

 お電話:03-6279-8041

    (年中無休/午前9時~午後7時)

 メール:こちらのフォームをご利用ください。

 

【2】サービスのご説明・お見積もり「当事務所」

 

サービスの詳細についてご説明いたします。

ご依頼の内容に応じて、お見積もりをいたします。

 

【3】お支払・ご入金(着手)「お客様」

 

業務報酬のご入金をもって、正式なご依頼とさせていただきます。 

 

【4】打ち合わせ「当事務所」「お客様」

 

任意後見契約公正証書を作成するために、打ち合わせを行います。

メールやお電話でも可能です。 

 

【5】任意後見契約公正証書原案の作成「当事務所」

 

任意後見契約公正証書の原案を作成します。 

 

【6】任意後見契約公正証書原案の内容の確認「当事務所」「お客様」

 

任意後見契約公正証書の原案を確認していただき、納得がいくまで、内容の確認・修正を繰り返していきます。

納得いただいた段階で任意後見契約公正証書を作成していただきます。

 

【7】公正役場との打ち合わせ「当事務所」「公証役場」

 

任意後見契約公正証書の原案の内容や費用、作成日当日の日時や持ち物について、公証役場と事前に打ち合わせを行います。

 

【8】任意後見契約公正証書作成(完了)「当事務所」「お客様」「公証役場」

 

事前に日時を予約し、公証役場で任意後見契約公正証書を作成します。

 


3.任意後見契約公正証書の記載例

 

記載内容は大幅に省略しています。

 

本公証人は、平成○○年○月○日、委任者○○及び受任者○○の嘱託により、次の法律行為に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。

 

【第1条】(契約の締結)

 

【第2条】(契約の発効)

 

【第3条】(後見事務の範囲)

 

【第4条】(身上配慮の責務)

 

【第5条】(証書等の保管義務)

 

【第6条】(費用の負担)

 

【第7条】(報酬)

 

【第8条】(報告)

 

【第9条】(契約の解除)

 

【第10条】(契約の終了)

 

【代理権目録】(任意後見契約)

 

【本旨外要件】

 

委任者の本籍・住所・職業・氏名・生年月日

受任者の住所・職業・氏名・生年月日

 

以上の各事項を列席者に読み聞かせたところ、各自この筆記の正確なことを承認し、次に署名捺印する。

 

委任者 ○○ 印

受任者 ○○ 印

 


4.任意後見契約公正証書作成のポイント

 

任意後見契約公正証書の原案を作成する際の、重要なポイントは次のとおりです。

 

(1)財産管理等委任契約をセットで作成するのか? ⇒ 任意後見移行型